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最近、何かと気になる米国デジタルホーム・エンターテイメント市場の動き。
インテルはVIIV製品を市場に投入し、AMDはこれに対抗するかのように、AMD LIVEを発表した。アップルはMac Miniをきっかけにリビングルームに進出するような動きを見せている。 デジタルホーム市場は、PC・家電メーカー、コンテンツ制作者、プロバイダーなどの数多くのプレイヤーが参加する市場だけあって、各プレイヤーのポジショニングも様々だが、やっぱり気になるのがインテルVIIVの動き。 彼らの基本的な戦略は、パートナー企業と協業、補完し合うことで、エコシステムを形成し、競争の枠組みをお互いに築き上げていこうとしている点にあるといえる。(参考記事) 具体的に言うと大きく2つ。 ひとつは、垂直方向のプレイヤーとの連携。技術プラットフォームを提供するインテルは、 デバイスのコモディティ化を防ぐためにも、質の良いコンテンツとナビゲーション機能をうまくデバイスにリンクさせ、付加価値の幅を広げていくことがポイントとなる。Intelはハリウッドと組んで、インターネット配信企業のClickStarに出資するなど、コンテンツからチャネル、OS、デバイスに至るまでのバリューチェーン全体をコーディネイトしようとしているかに見える。 もうひとつは、技術プラットフォームによる水平方向への拡大。好きな映画や音楽、ゲーム、写真、インターネットなどのコンテンツを家庭内のあらゆる場所で手軽に楽しめる環境がデジタルホームだが、ここで中心になってくるのがPCやTV、モバイル、家電などの情報機器をシームレスに繋ぐ相互接続性の概念。リビングの中心はTVかPCか?という議論もあるが、彼らとしては相互接続性を売りとするViiv プラットフォームをまず普及させ、その周辺に補完プレイヤーを築き、イノベーションを広い範囲で結びつけていくことを意識しているように見える。(参考記事)いわゆるプラットフォーム・リーダーシップである。 デジタルホームの業界構造を垂直・水平の両軸で捉えると、インテルの立ち位置が少しはクリアに見えてくる。 但し、垂直方向への連携+水平方向への拡大という戦い方は果たして現実的に可能なのかという問いかけもある。理論的には魅力的だが、インテルがバリューチェーン全体をコーディネイトし続けることは(仮にできたとしての話)、決して容易ではないだろう。 ひとつには、同じような真似をするプレイヤーが必ず登場してくるからで、AMD LIVEはその一例と言える。またAppleも、その豊富なコンテンツとチャネル、デバイス、そしてApple独自のパッケージング能力で、本格的にリビングルームに参入してくるかもしれない。 もうひとつは、バリューチェーンにおけるパワーバランスの問題。AMD Liveの対応OSがViiVと同じWindows Media Centerであることを考えると、(Viiv専用のプレミアムコンテンツは別として)、サプライヤーであるコンテンツ業者にIntelがどれだけ影響を与え続けられるかという話もある。 そうなると、インテルとしては、独自のケイパビリティ(他社にないスキルやリソース)を駆使して、戦っていくことになるのだろうか。デジタル家電は大衆製品である限り、勝負の行方はIntelのブランド力とコスト競争力にかかってくるような気がしてくる。 以上、米国インテルの動向を主に業界構造の観点からマクロ的に眺めてみたが、この他にも、ユーザーの視点に立った分析(デザイン、機能、エクスペリエンス)や、日米の家屋・生活様式の違い、著作権管理技術(DRM)の問題、相互接続性を推進するDLNAの動向、コンテンツ配信をめぐる国別の規制などの個別イシューも含めて、デジタルホーム戦略を多角的に考えていく必要があると思う。 こちらの方はもっと複雑なテーマではあるが。
by keipa55
| 2006-08-06 23:59
| ビジネス&テクノロジー
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