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授業が始まり、既に1ヶ月が経過。このブログで書きたいことはいろいろありますが、今回は、タックでの授業、特にケーススタディを体験してみて思ったこと、感じたことを以下に綴ってみます。
ケーススタディとは、ある特定の企業の実例を元に、様々な観点から経営上の問題分析を行い、クラスでのディスカッションを通じて有効な解決策を見つけ出していくもので、実際のビジネスの現場を想定した、ビジネススクールでの代表的な授業スタイルとなっている。 ケーススタディで題材となるケースは、企業や経営者が置かれた状況がストーリー仕立てで書かれ、多いもので30ページ、少ないものでも10ページはある。これをひととおり読みこなすだけでゆうに2時間はかかり、さらに、予習の補助教材としての読み物が100ページ超。(全て1回の授業の予習に必要な読書量!) とにかくすさまじいワークロードで、最初はそのボリュームに圧倒されたが、自然とコツのようなものが掴めてきた。以下、ケース授業を受けて、いくつかポイントを整理。 ・「何が問題か?が問題」 ケースにおいてまず最初に求められることは、この企業が抱える根本的な問題は何か、何が原因か、なぜそうだといえるのかを突き詰めていく能力。つまり、混沌とした状況の中から、問題の本質を探り出し、キー・イシューが何なのかを短時間で発見するスキル。要は、「何が問題か?」が問題だということ。 ・「自分ならどうする?それはなぜ?」 自分が経営者だと仮定して、「○○の状況において、自分はどんなアクションを取るか」をとことん考え抜くのがケース授業。ここで大切なのは、なぜそのようなアクションが有効と言えるかを明確な理由を持ってロジカルに説明できるか。授業でのディスカッションにおいても、なぜそうだといえるのか?がしつこく聞かれる。 ・「論理を形成する力」 前段の話に関連して、ケース授業を受けて感じたのは、TUCKを初めとして、ビジネススクールでの共通言語は「論理」だということだ。自分の考えを、端的に客観的にそしてロジカルに伝えられるか。もっとも、ある程度直感でものを言ったり、感情に訴える場面がないとはいわない。しかしながら、国籍も違い、異なる価値観や文化を持っている人々に対して、感情のみで説得することは限界があり、論理でもって相手とコミュニケートする方が話がしやすいと感じた。 ・「ケースに唯一の「正解」はない」 (=ビジネスに「正解」はない) しかしながら、全ての問題がロジカルに説明できるほど、ビジネスの世界は単純ではないというのもまた事実。解決策も1つではなく、あらゆる状況を想定して、様々な選択肢を考えないといけない。言ってみれば、”ビジネスには唯一の正解というものはない”ということだろうか。しかし、考え抜いても100%の正解がないところが、またケースの面白いところでもある。人間の生き方に唯一の正解はないように、ビジネスにも唯一の正解はなく、しかし自ら努力することで、よりよい解決策に近づけることができる、ということだと思う。 ・「ケースディスカッション=企業での意思決定の場」 戦略と決断のスピードというプレッシャーの中で、説得力を持って、自分なりの答えを表現する場、それがケースディスカッション。いくら問題分析を緻密にやったところで、実際に議論に参加し、自分の意見を主張しないと意味がない。TUCKの看板教授であるArgentini教授が最初の授業で話していたことだが、クラスでのディスカッションは、例えるなら、企業での意思決定の場。つまり、クラスの生徒1人1人が、GENERAL MANAGERを代表し、教授がファシリテーターという立場だ。GENERAL MANAGERである生徒達は意思決定の場である授業に積極的に参加し、発言を必ず求められる。発言しないということは、意思決定に参加していないということであり、自ら決断を放棄しているということに他ならない。 ・「恥を捨てろ、積極的にリスクを取れ」 これもArgentini教授が語っていたことで、”発言することを恐れるな、積極的にリスクを取って発言しろ、リスクのないところに成長はないと思え!”ということを口がすっぱくなるほど話していた。恥を恐れる日本人のメンタリティや、これまでの日本の教育制度を考えると、クラスの場で堂々と発言することはなかなか難しいことかもしれない。が、よくよく考えてみると、2年間という教育投資の中で、これは大きな損をしているのではと思う。クラスで発言するかしないかは、ちょっとした気持ちの持ちようの差のような気がする。 以上、まだ最初の学期が始まって間もないが、TUCKのケース授業を受けて感じたこと、思ったことを自分なりに整理してみた。 上でも書いたように、ケース授業とは、例えると、正解がないゲームのようなものかもしれない。しかし、だからこそ面白いのであり、楽しみ方も、その人次第。 ”自分達1人1人で正解の種を見つけ出していくこと” ”正解がない世界において、構想力豊かに、自分なりのカタチで新しい状況を作り出していくこと” これがケース授業の醍醐味であり、2年後にリアルなビジネスの世界に再び戻っていく僕らにとって、最高の学びの場であると思う。
by keipa55
| 2005-09-26 23:59
| MBAの授業
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